まみずハルカの文章

まみずハルカが綴るエッセイポエム小説日常詩〜

超短編

星の感動

都会で育った私は空を見上げるのが 下校の日課だった 北極星とギリギリ見える一等星 何座かなのかはわからない 私と同じスピードで動く星を無心に 見つめるばかりだった あたりは森に囲まれて 街灯はぽつりぽつりとあるばかり 無意識に見上げた空には プラネ…

世界は一つ

この世界に誰もいない しかし、SNSは使えるのだ リアルの人間がいないからこの状況を伝える事はできない いくら、人がいない現状をネットで発信しても 信用をすることがないネットの民 見慣れた街を歩いても人は一人もいない 無人のコンビニで好きなものを好…

乾燥

手の甲 唇 喉 膝 肘 いつの間にか 水分がなくなり 潤いを失う いくら 保湿しても 無尽蔵に それは 必要なのか 治らぬ病の薬を 毎日 飲まなければいけないように それは 水やクリームを 欲するのである 周りが 雨だろうと それ自体は 何も変わらない 自然に放…

雫の通勤

車の窓を見ると 向こう側の景色がほとんど見えない そこで存在感を露わにするのは 雫たちだ 雫たちは 思い思いのルートで 駆け抜ける 重なり合ったかと思えば分裂し 他のやつに目もくれず 爆走するやつもいる 風に体を取られそうになりながら 必死にへばりつ…

優しそうな常連客の趣味

その人は毎週やってくる 飲食のバイトを土日だけ入るのが日課なのだが いつも土曜日16時ごろ 一番お客さんが少ない時間に やってくるのだ 毎回、日替わり定食を頼み 烏龍茶かコーラを注文する 注文時は 満面の笑みで そして、目を見ながら話しかけてくれる …

鎮まる川

マンションからこぼれる 微かな光が 水面を照らす 太陽が差していた頃 それは波打ち キラキラ反射して 私に感動を与えていた 波は静まり返り 光を反射するものは 何もない それはガラスのように そして 凍った湖のように 時を止まらせた 部屋には人がいるの…

海を捉えたい

我が子を観るようにまたペットを観るように海の波を見つめるのであった 今日は機嫌がいいぞ 猫のように起伏が激しいぞ あれほど嫌いだった鳩も自然に調和していると毒にはならない 都会に慣れ、海に行くことが非日常になってしまった時、久々に見る海は絵画…

幹線道路

幹線道路を歩く 無機質なコンクリートと 草木の調和 私の調和 目的地はあるものの 時間は気にせず 歩くだけ 時がくれば到着する まだその時は来ない 風景は変わらない 退屈にはならない 雨が降ってきた 傘は持っていない 濡れることへの嫌悪感 そんなもの取…

フレンチトースト

腹が鳴った日常 冷蔵庫を開けるとパンパンに食料が入っている だけど 食べたいものが見つからない 服を着替えてコンビニへ。 並ぶパン 並ぶ惣菜 パッと見、美味しそうだが じっくり見ると そこまで魅力を感じない こんなに食料があるのに あーあ また100円の…